nearproの日記

特に意味はありません。主に読んだ本をただただ記録します。

悲しみよ こんにちは

悲しみよこんにちは (新潮文庫)

悲しみよこんにちは (新潮文庫)

 

フランスを代表する女性作家。ジイドに影響を受け、文学を志したサガンが18歳の頃に出版した作品。

多分少女は神なんてほとんど信じていない。ただ、子供にとって絶対的な支配者は親である。簡単に言ってしまえばただの反抗期小説なんだろうけど、子供が大人になる過程で、親からの支配、社会からの支配、神からの支配というように、いつでも人は対象を変えながらも何かに反抗していかないといけない。

 

それにしても、単純に、セシルは魅力的で美しい。読んでて4回くらい恋に落ちかけた。

 

わたしは一時間、彼のかたわらにいた。茫然となり、驚きながら。これまでいつも、愛なんて簡単と聞いてきた。わたし自身、年齢からくる無知のために、平気でそう言っていた。だが、もう二度とそんなふうには言えない気がした。そんなふうに人ごとのように、乱暴には。

 

好きな作家は?と聞かれて、フランソワーズ・サガンと答える女性に出会いたい。