青い麦
- 作者: シドニー=ガブリエルコレット,Sidonie‐Gabrielle Colette,河野万里子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/11/11
- メディア: 文庫
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10代の青春真っ盛りの男女の話。
子どもから大人へ変わっていく多感な時期の甘酸っぱい感じ。かと思えば、終盤のヒロインのヤンデレ具合がすごい。女の子は本能的に男を惹きつける術と残酷さを持ち合わせているんだと思った。
ざっくりとしたあらすじは、「童貞!処女万歳!汚れを知らぬまま二人で死んでしまいたい!」→少年、年上女性に筆おろしをされる→「別に好きでもなんでもないし!むしろ襲われたんだし!…でも忘れられない…。もう、おれは男だー!汚れちまったんだ」→「あんたなんて最低!抱いて///」→「処女を失っても何も変わらない女の子すげー」という感じ。。
セックス=堕落という思想が、童貞くさくて良い。 堕落しないまま愛を成就させるには、死ぬしかないんだろうか。
堕ちてしまいたい、ふたり一緒に。ああ!早く堕ちてしまおう。そうならなきゃいけないんだし、彼女だってもう、そうなることしか望んでいないんだから……ああ、ヴァンカのくちびるは、最初からなんとすてきで深みがあるんだ、巧いんだ……ああ!堕落してしまおう、早く、早く……
あと、巻末の鹿島茂の解説がとても興味深く、面白い。曰く、「恋愛とセックスの本質はイニシエーションにある」