和泉式部
- 作者: 高木和子
- 出版社/メーカー: 笠間書院
- 発売日: 2011/08/05
- メディア: 単行本
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「百年たったら帰っておいで 百年たてばその意味わかる」と寺山修司の言葉にあるが和泉式部はさながら「千年たったら帰っておいで 千年たてばその意味わかる」である。
紫式部に「恋の歌は確かに巧いかもしれないけど、実際ただの色情魔」と言われるくらいで、和泉式部の歌は当時としてはかなりセンセーショナルなものだったのだろう。しかし、いまだに、その情熱的な恋歌で短歌キッズの心を掴んで離さない。人が人を恋うきもちというのが1000年前から変わらないという事実に僕は感動すら覚える。
これを読んで興味が沸いた人は、ぜひ岩波文庫の和泉式部集の復刊をリクエストするべし。
君恋ふる心は千々に砕くれど一つも失せぬものにぞありける
君を恋い慕う心は粉々に砕けてしまったけれど、一つも無くなることなく、今も私の心に残っています。