はじめて考えるときのように
はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)
- 作者: 野矢茂樹,植田真
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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先日、大学時代の友人と会う機会があったのだけれどその時にオススメした本。はじめて読んだのは大学の2年生のときだっただろうか、研究室の先生の授業で読まされて、とても素敵だなぁと思った本。
友人はコピーを考える人だったので、僕の言葉に関する感覚だったり、短歌を詠むときの感覚みたいなのを適当に話してると、ふと、思い出して、再読。
そもそも考えるとは何か、ということについて簡潔にとてもわかりやすく書いてある良書。
僕の大学の卒論のテーマの一つに「答えのない問題を考えるプロセス」というものがあったのだけど、そういえば、芥川龍之介が「人生は狂人の主催に成ったオリムピック大会に似たものである。我々は人生と闘いながら、人生と闘うことを学ばねばならぬ」と言っていた。短歌を詠むにしても、コピーを考えるにしても、何かを作ることにしても、我々は詠みながら、考えながら、作りながら、学んでいる 。その中で僕は、自分の感覚を大事にしながら、これからも考えていきたい。
話は変わって、好きな女性のタイプは?と聞かれると、今までは僕は答えに詰まることが多かったのだけど(その時好きな人がタイプですとしか言えなかったから)、改めてこの本を読んでなんとなく、僕の常識を共有しながら僕の常識にないもの見せてくれる女性がタイプなのかなぁと思った。
ぼくらは見えない枠にしばられている。無数の見えない枠組がなければ生活できない。(略)だけど、考えるっていうことは、そうした見えない枠と戦うことでもある。見えない敵と戦う。それはとても難しい。それを見えるようにしてくれる力が、ひととの出会いにある。(略)最初、それは非常識なひと、変なひとに思えるかもしれない。だけど、それが変だと感じることで、はじめて、自分があたりまえだと思っていたことを自覚するようになる。見えない枠が見えるようになる。
改めて、僕は自分の知らない世界をもっと知りたいと思っているらしい。