nearproの日記

特に意味はありません。主に読んだ本をただただ記録します。

愛は束縛

愛は束縛 (新潮文庫)

愛は束縛 (新潮文庫)

『美貌で資産家の妻ローランスと結婚したヴァンサンはピアニストになる夢に挫折した売れない作曲家。人にジゴロと蔑まれる生活が続いていた。だが、作曲した映画音楽が当たり、富と名声を得たとき、真実の愛が姿を現したのだった。愛というのはこんなにもせつなく残酷で孤独なものなのだろうか……。濃密で甘美な香水と音楽の調べにのせて、愛に飢えた男女の姿を官能的に描く恋愛長編』(新潮文庫表紙裏より)

ブックオフで100円で売ってたので読んだ。決定的にタイプの違う男女の恋愛によって起こされる悲劇。

ぼくに何がわかっている? 人生の何を知っている? 何も知りはしない。わかっていたはずのことがますます減ってゆく。わからないことばかりがますます増えてゆく。人生の何もかもがぼやけて、厭わしく、ばかばかしい。何もかもがだるい。ぼくの願いは今やただ一つだけだった。眠ること。アスピリンを飲んで眠ること……なのに人は、よってたかって人生を変えろとぼくに迫る